対話とシェル

■人間とコンピュータの対話方法

人間の意思をコンピュータに伝えるには、次のような方法が使われます。
  1. マウスのクリック、ダブルクリック、ドラッグなどの操作を使ってメニューや ボタンを選ぶ。
  2. キーボードでいくつかの文字を打ち込む。最後にリターン・キーを押すと、コ ンピュータは反応す。
  3. キーボードで1文字だけ打つ。リターン・キーを押さなくても、コンピュータ は応答す。
マウスを使う方法は、人間にとってわかりやすいです。キーボードを使う方法 では、人間の意思を効率的にコンピュータに伝えることができます。ただし、 このためには、人間がキーボードの配列を覚える必要があります。

同じコンピュータでも、どのプログラムが動いているかによって、上のどの方 法が使えるかが違ってきます。また同じプログラムでも、局面に応じて上のど の方法が有効が違うことがあります。最近のコンピュータでは、マウスだけで 使える部分が大きくなってきています。しかし、電子メールを打ったり、文書 を書いたりする局面では、キーボードを中心に使う方が、マウスとキーボード の間での手の移動が少なくなり、楽です。

サーバ・コンピュータ(Sun)を使う場合、X Window に対応したプログラムを実 行する時には、1 になります。Telnet や kterm を使ってログインして使う時 には、2 または 3 になります。サーバ・コンピュータで、「学生支援メニュー」 を表示させている時には、2 です。つまり、主に数字を打ち込み、リターンを 打つとコンピュータは応答します。mnews を実行すると、3 になります。つま り、1文字打つたびに、コンピュータは応答します。

■シェル

シェルとは、オペレーティング・システムの構成要素の1つです。シェルは、 オペレーティング・システムの中心部分を貝殻のように包みむプログラムです。 シェルは、人間とコンピュータが対話(interaction)をする時に重要な機能 を果たします。

Windows95 では、Explorer という名前のプログラムがシェルに相当します。 Macintosh OS では、Finder という名前のプログラムがシェルに相当します。 サーバのオペレーティング・システムである Unix では、sh, csh, bash, tcsh, zsh などさまざまな種類のシェルを使うことができるようになっていま す。ログインした時に動いているシェルを、ログイン・シェルといいます。標 準では、ログインシェルは、tcsh になっています。

tcsh が動いている時には、コンピュータの画面には、「% 」が表示されいま す。この記号は、tcsh が人間に対して、コマンド(command、命令)の打込みを うながしている(prompt)印です。この状態で、キーボードからコマンド名(命 令の名前)を打ち込み、最後にリターン・キー(Enter, [←])を打つと、 tcsh がそれを受け取り、実行します。ここでコマンド名のほとんどは、プロ グラムの名前(プログラムが保存されているファイルの名前)です。

■シェルの実行と終了

tcsh を実行するには、telnet でログインした時には、「学生支援メニュー」 から「2.コマンドモード」いう項目を選ぶ(2 リターン と打つ)。kterm 経 由でログインした時には、最初から tcsh が実行されている。 tcsh を終了するには、「% 」に対して、「exit t ?」と打つ。
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% exit [←]
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■コマンド名、オプション、引数

シェル(コマンド・モードの画面)を操作するには、次のような形式で文字を 打ち込み、最後にリターン(Enter, [←])を打ちます。
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% コマンド名 オプション1 オプション2 ... 引数1 引数2 .. [←]
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コマンド名は、必須です。オプション(option)とは、コマンドの動きを少し変 えるためのものです。引数(ひきすう、argument,parameter)は、コマンドの 種類によっては、必ず必要とするものです。オプションと引数の区別は、必ず しも厳密ではなく、混同して使われることもあります。

コマンド名やオプションや引数は、空白で区切ります。空白の有無で、まった く動作が変るので、注意して下さい。

たとえば、次の行は、「whoという名前のコマンドを、オプションも引数も無 しで実行する」という意味です。

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% who  [←]
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コマンドモードを終了するには、exit という名前のコマンドを使います。
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% exit  [←]
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◆同時実行

Telnet や kterm などで UNIXのコマンドを使っているときには、多くの場合、 プログラムの実行結果が、Telnet や kterm のウィンドウの中に現われます。し かし、netscape のように、X Window の機能を使って別のウィンドウに 結果を表示するプログラムもあります。そのようなプログラムを実行する時には、 次のように打つと便利です。
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% コマンド名 オプション1 オプション2 ... 引数1 引数2 ..  & [←]
% [←]
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このように、行末に「&」を打ち、リターン・キーを打ちます。 こうすると、実行したプログラムが動いている間も、「% 」に対して別のコマ ンドを与えることができます。この機能は、mnews のように結果を同じ画面の 中に表示するプログラムの時には使ってはいけません。

■単純なコマンド

このページでは、安全で、使い方が簡単なコマンドをいくつか紹介します。安 全というのは、間違った操作をしたとしても、ファイルが無くなるといったた いへんなことが起きる心配がないという意味です。どんどん実行してみて下さ い。

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Last updated: 1998/09/20 23:32:47
Yasushi Shinjo / <yas@is.tsukuba.ac.jp>